さようならミモザ

2008. 03.05


キッチンのドアの脇にミモザを植えてからもう20年以上・・・あっという間に大きくなり2階の屋根をとっくに越えてしまう大木になっていました。
ちょうど2階の私の作業机の前の窓には、真黄色なふっくらとした花が甘〜い香りと共にいっぱい立ちこめます。
この窓から眺めてスケッチしたのがガーデンステンシルの本の中にあるミモザの2枝です。
本名(?)は房アカシア・・・葉色がブルーグリーンで大きく、ふっくら真ん丸い黄色い花を引き立てています。葉が小ぶりで放射状についているのは銀葉アカシアです。
植えた時はほんの1mほどのひょろひょろっとした物でした。植えてくださった植木屋さんに「これは木というよりは豆科の草ですよ。あっという間に成長してしまいますよ」・・・ほんとうにその通り!!
4〜5年ほど前から太〜い幹の中にアリが巣くってしまいました、色々手当てをしてみましたが年々ひどくなる一方。太〜い幹が真ん中からパックリ割れてしまっています。すぐ近くにある電信柱から伸びているお隣り2件への電線、これはこのミモザの茂った枝の中には入り込んでしまっています。もし大きな台風でこの木が倒れてしまったら電信柱ごと倒してしまうでしょう。。。
ここ数年そんな心配があり、とうとう昨年の台風シーズン前に切り倒してしまうことになりました。・・・もし倒れてしまったらご近所にどんなご迷惑をおかけすることになるかと。
ミモザ自身もまるで自分の寿命がわかっていたように、花後の種の飛び散りようが異常なほどでした。毎年花のあとには豆の莢がいっぱい付き、中から種がはじけ飛びます。はじけたこぼれ種からミモザの子供もいっぱい出てきます。
昨年は、朝起きると外からパチパチパチパチっとひっきりなしに音が聞こえます。ご近所の方も音が気になり2階の窓から顔を出して辺りを見回しています。
そう、一斉に莢がはじけて廻り中に種が飛び散る・・・その音だったのです。
そしてこれが最後の写真となりました。20年以上の間、毎年毎年待ちわびる春を楽しませてくれてほんとうにどうもありがとう!!
今年は真黄色なふっくらとした花も甘〜い香りもない寂しい春を迎えています。
・・・が、昨秋園芸店に出掛けた際にヒッコリーワトル(これもミモザアカシア)と出会って、つい、連れて帰って来てしまいました。まだ1mに満たない物なので大鉢に植えてみたのですが、地植えにするか悩みどころです。。。