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2012年 初夏の北欧(Sweden・Denmark)
~sätergläntan(セテルグランタン) ショートコースに参加して~

2012年 6月14日(木)~7月5日(木)

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第3回 Midsommarfirande(ミッドソンマルフィーランデ) 夏至祭

夏至祭の休暇中は、インションの隣町 Leksand(レクサンド)で過ごしました。

白樺クラスのクラスメートだったKさんもレクサンドの知人のお宅に滞在するという事で、車に同乗させていただき向かいました。

宿泊先の Furuhaga Gästhem(フルハガイェステム)は町の中心部から徒歩10分ほどの静かな住宅街にあり、3階建てのこじんまりしたホステル(共同シャワー、共同キッチン)。近くには Tegara Ice Arena(テガラアリーナ)という巨大なアイスホッケーの競技場があります。

昨年7月に来た時にメイポールが立っていた町の中心のすり鉢状の大芝生では、翌日のお祭りのための準備が始められていました。メイポール用の棒もすでに芝生に置かれ、回りをロープで囲み、舞台になる木の床もしかれていました。夏至はスウェーデンの人たちにとっては最も大事な日で、この日に合わせて夏の休暇を取る人もいるため、駐車場にはキャンピングカーもぎっしり停まっていました。スウェーデンで最も盛大に夏至祭を祝うのがこのダーラナ地方、レクサンドはその中でも有名なのです。

6/22(金)夏至祭のイブ

インフォメーションで夏至祭のタイムスケジュールの紙を貰ってから(受付の女性たちも民族衣装姿、おばあさんから受け継いだ衣装だと言っていました。)シリアン湖沿いにある散歩コースをたどって町の入り口にあたる橋の下にある波止場へ。途中、聖書の言葉が書いてある石碑が点々とおいてあり、ジョギングしている人、犬のお散歩、釣りをしている人、ピクニックをしている家族など、のんびりくつろいで夏至祭のお休みムードがただよっています。

レクサンドの夏至祭は夕方7時から音楽などが始まり、7時半ころからメイポールを立てるイベントが始まるという事だったので、ホテルで夕食を済ませてから大芝生に戻ることに。芝生には少しずつ人が座り始めてました。

あちらこちらの住宅の庭では昼間からパーティーが始まっていて、かなり盛り上がってる様子です。頭に花の冠を載せた女の子や男の子が大勢いました。

夕食後、会場へ行ってみると、もうそこにはたくさんの観客が!

そして民族衣装を着た司会者が舞台に出てきてセレモニーが始まりました。各国の言葉で挨拶があり(さすがに日本語はありませんでしたが)さっきの波止場に船で着いた民族衣装を着た子供から大人まで百人を超える人がバイオリンを演奏と共に登場、手に手にメイポールを飾るリースなどを持って道から降りてきて、横たわっているポールにリースや旗を取り付けました。(来年はやっぱり船で到着するところを見ないと、と反省。。。)

そこから伝統的なダンスや歌やなどが始まりました。以前ラトヴィアで見たような男女がペアになって円を作って踊るフォークダンスや、もう少し現代的な軽快な踊りも。レクサンド独特の柄の民族衣装を着てダンスを見せてくれました。

メイポールはサッと立てられるのかと思ったら、屈強な男性20人ほどで二本の棒をバッテンにして下から支えゆっくり持ち上げていきます。ステージ上のバイオリンの音楽と会場全員の掛け声に合わせて少しずつ立てられていきました。メイポールの高さは30メートルもあり、なかなか大変なようでした。30分ほどかかり無事メイポールが立つと全員で国歌斉唱。そして観客席とを仕切っていたロープがはずされ、会場に集まった何千人もの人々は一気にド〜ッと中心に集まってポールを囲んで輪を作りダンスが始まりました!

大人も子供も手を繋いで、音楽と掛け声で右に回ったり左に回ったり。

特に若い子はこの時間を待っていたようで、すごい盛り上がりでした。このままダンスは10時頃まで続きました。

6/23(土)夏至に最も近い土曜日

一夜開けて、静かな Midsommardagen(ミッドソンマルダーゲン)。誰も家から出てきません。ホテルの朝食もいつもより一時間遅く始まりました。

ほとんどのお店が閉まっているので、町のいろいろな広場に立っているメイポールを撮影しに散歩。昨夜とはうってかわってだーれもいない大芝生です。

夕方からは Gustaf Wasa というシリアン湖を観光船でまわるクルージングに行きました。北の方向の Rattvik まで行き、戻ってくる3時間ほどのコース。船内では別料金でお食事や飲み物も注文出来ます。お天気が崩れてきていたのがちょっと残念でしたが、湖から見る北欧の景色はやっぱり素敵でした。

6/24(日)レクサンド最終日

出発時間まで町で過ごす事に。途中、夏至祭の舞台で踊っていた男性がポスターを貼っていたので尋ねると、テキサス(なぜだか?)から来た学生達の交流フォークダンスイベントが1時から公園であるとのこと。

バイオリンの演奏に合わせて男女20人ほどの学生がダンスを披露してくれました。民族衣装はバラバラでしたが、ダンスの途中で男の子が女の子を取り合ったりするコミカルな演出もあって、それなりに面白かったです。

そしてサプライズ!たまたまお隣に座った女性とお話していたところ、なんと今回の旅の手配でお世話になった友人のT.Tさんが、昨年の夏スウェーデンでの巨大タペストリーの製作プロジェクトに関わった時、一緒だったお仲間Ingerさんということがわかりました。

(タペストリーについてはこちらをご覧ください。)

なんという偶然。話が弾み、お家に招待されてお茶と手作りのお菓子をご馳走になり、セテルグランタンまで車で送って頂ける事になりました。

私たちが突然お邪魔したのにも関わらず、お家はとても整然と片付き、彼女の織りの作品があちらこちらに自然に置いてある、素敵なお家でした。

インションに行くまでに、レクサンドの丘の上の風景の良いところや一回は泊まってみたい伝統のある素敵なホテル(スパもある!)、パンを焼いているお友達の家にまで連れて行ってくださり、そしてセテルグランタンへ。

また来年お会いましょうと約束をして、お別れしました。

(レポート K.Y Outside in)

 

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